まいブック

川端麻衣のびのび日記から移行しました!

告知【ザ・ステアケース〜階段で何が起きたのか〜】Netflixにて配信中です。

こんばんわ!

やっとこさ、島崎藤村さんの『破戒』を読み終わって、読書への道を再び歩み始めた川端です!


4月の日記から、約2か月かかってしまいました…。
やはりスラスラとは読めず、少し苦しいかな…と思う所もあったのですが、2/3くらい読み終わった後からは、疾走感のある終盤で、最後に『破戒』という本の題名の意図が分かり、とても面白かった!

ネタバレになりますが、


被差別部落出身である丑松という主人公が、ずっと自分の身上を隠して教師をやっているのですが、最後に自分の生まれを生徒達に明かすんです。

丑松は、ただひとえに、実の父からの「自分の素性を明かすな」という戒めをずっと守って暮らしてはいるのですが、その戒めを守る為に、嘘が重なっていくし、人の目を常に気にしながら言動に気を付けながら生きなければならないんです。

自分が世間で生きやすいようにと親から受けた言葉一つが、むしろ丑松の精神の自由をじわじわと食い殺していって、感情も抑制されて、表情も無くなっていく様が、読んでいて伝わってきました。

この作品て、差別も大きな一つのテーマだけれど、私は、
「親からの言葉は、ある種の呪詛になりうる」
「語る事のできない秘密が、人生を通して、思いがけない時にほの暗い影響を与えるかもしれない」というテーマもあるのではないかと思いました。

その視点から見ると、『破戒』の丑松の最後の告白は、悲劇的だし、焼身自殺をしているかのような苦しさを感じるけれど、父親の「語ってはいけない」という呪縛から解き放たれた清々しさも感じる。
あっ、この爽快感、呪縛からの解放が近代的自我ということかな?と、今、凄い納得した!(一人で)

と、島崎さんに感謝を述べつつ、告知します!


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